第6回トピックは、パンのお話です。ここでは、フランス料理と共に召し上がる、いわゆる“フランスパン”の、ご紹介です。先ず、パンの定義を。ラテン語のpanisが語源で粉と水で捏ねた生地を醗酵させ、焼いたもの。
パンの歴史は、数千年と言われていますので、人類の知恵がそのままパンの歴史と言っても過言ではないでしょう。穀類は、当初ブイイと言うお粥の様に食べられていましたが、ガレットの様なパンケーキ、醗酵生地が、おそらく偶然にエジプトで発見されてから、またたく内に広まりました。醗酵の原理がパスツールに依って解明されたのが、1857年と言われていますので、パンの歴史から見ると、ついこの間と言ったところです。
時代と供に、我々の舌の感覚も変化しつつあると思いますが、その時代に入手出来る真っ当な材料を使い、自分の持っている技術と知恵、信念をパンを通して表現出来たらと思い、スリジェでは料理と共に、パン作りにも励んでおります。

パンには、色々な種類がありますが、ここではフランス料理店で一番多く使用されるフランスパンについて、種類、品質、作り方のお話をします。
先ず品質について。上質のパンは、下側の外皮が、薄茶色をしており、上側の外皮は、黄金色から明るい茶色で厚くふくらんでいます。叩くとバリバリと音がします。そして両方の外皮とも中身に良くくっついており、双方でパンの総重量の5分の1の重さになっています。(外皮の量が多くなれば、それだけ水分が少ない)
輪切りにした物を上下から押してみると、すぐ元の形に戻るはずです。中身は均質で、指にくっつかず、穴は、同じ大きさでなく、大き過ぎず、小さ過ぎない事(捏ねる作業が悪いと大きくなり、醗酵が不完全な場合は小さくなる)。甘い香りで、味はさっぱりとしており、臭みの無い事が、良いパンの条件です。
伝統的なフランスパン(Pain Traditionnel)の種類
小麦粉、水、イースト、塩で作る。配合は同じで、棒状が多いが形、長さ、太さで名称が異なる。皮はつやがあってパリッとしており、上面にクープと言う切れ目が入っている。このクープは焼成時に、生地の圧力を逃がし、内部への火の通りを良くし、膨らみを助け、適度なきめを作る役目をはたします。クープは縦方向にななめに均等に入れます。
・フランスパン専用粉 100% 1kg
・塩 2% 20g
・インスタントイースト 0.7% 7g
・BBJ(改良剤) 0.1% 1g
・モルトシロップ 0.2% 2g
・水 68% 680g
工程(普段はミキサーで捏ねていますが、家庭でも作れるように手で捏ねる方法で書きます)
@ 山盛りにした小麦粉の中央にくぼみを作り、イースト、モルト、水を加え、周りから小麦粉を少しずつ混ぜ込み、一つにまとめます。
A まとめた生地を良く捏ねた後、塩、BBJを加え、更に15分間位、生地温度24度Cに捏ね上げます。表面をなめらかに丸くまとめ、ボールに入れてラップで覆い、1時間醗酵させます。
B 約2倍量になったら、ガス抜き(パンチ)を、行い再び1時間、醗酵させた後、分割します。30分間生地を休ませ(ベンチタイム)、成形します。布取りをし、約30度の温度で75分間、醗酵させます。
C 予め、オーヴンを240度Cに上げ、生地を鉄板に移し、霧吹きで水を吹きつけ、粉を振り、切り込みを入れます。オーヴン内に水を充満させてから入れ、約35分で焼き上げます。
上記の配合で作ったパンにブラックオリーヴ、クルミ、玉ねぎとベーコンを加えた物を店頭販売しております。各々、1本 ¥472(22)です。ご家庭に発送する事も出来ますので詳しくはお問い合わせ下さい。別途、送料がかかります。